2021.11.06
表面利回りと実質利回りの考え方
投資物件の売買情報で【収益アパート・利回り○%】という表示や、不動産投資に関わる様々なところで「利回り」という言葉を必ず目にします。
購入物件の条件で『利回り○%以上』とおっしゃるお客様も多くいらっしゃいます。
このような物件購入の目安になる利回りについての考え方をご紹介していきます。
そもそも利回りとは投資額に対してのリターン(収益)がどの程度あるかを測るもので株式投資、債券や預貯金など
金融資産を運用する際に一般的に使われています。
不動産投資における利回りは投資額に対してのリターンを見極める指標となります。
不動産投資における利回りは【表面利回り】と【実質利回り】の主に2種類があります。
表面利回り(グロス)
年間の家賃収入の総額を、物件価格で割り戻した数字です。
実質利回り(ネット)
年間の家賃収入から諸経費(管理費や固定資産税など)を差し引いたものを、
物件価格に購入時の諸経費(仲介手数料、登録免許税など)を足したもので割った数字です。
(例)
物件価格 3000万円 年間家賃収入 300万円 購入諸経費 250万円 年間固定費 50万円の場合
表面利回りは【300万円÷3000万円×100】=10.0%
実質利回りは【300万円−50万円】÷【3000万円+250万円】×100=7.69%
この実質利回りは瞬間的な数字になり空室等も考慮されていません。
また融資の場合は返済額についても考慮が必要です。
不動産投資は、利回りの高さだけに飛びつくと危険がいっぱいです。
実際にはランニングコスト(物件を維持していくために必要な支出)は物件の種別により違いますし、
仮に同じ物件の種別であっても、築年数、物件によってランニングコストが違います。
本当に重視しなければならないのは、利回りではなくリスクマネジメントです。 表面利回り15%という物件を見つけて
冷静さを欠いて購入に走る方も増えていますが、どんなに利回りが高くて値段が安くても、入居者がいなければ、
家賃収入は得られません。
以上が【表面利回りと実質利回りの考え方】になります。
ご質問等お気軽にご連絡いただければ幸いです。